レプリケーション トポロジをプログラムから構成、保守、監視できれば、繰り返し行うレプリケーション タスクを効率化できるという開発者側のメリットに加え、レプリケーション ベースのアプリケーションを快適に使用できるというユーザー側のメリットも生まれます。 レプリケーションをプログラミングすることで、レプリケーション ストアド プロシージャとレプリケーション エージェントの実行可能ファイルを理解したり、SQL Server Management Studio によって実装されたレプリケーション ユーザー インターフェイスを使用したりする必要なく、カスタマイズされたレプリケーション機能をエンド ユーザーに提供できます。
プログラムからレプリケーション サービスにアクセスすることによって効果が期待できるアプリケーション開発のシナリオを次に示します。
- 既存のエンド ユーザー アプリケーションにレプリケーション機能を追加する (ユーザーがボタンをクリックするとプル サブスクリプションが同期されるなど)。
- レプリケーションをリモートから管理するための Web ベースのユーザー インターフェイスを作成する。
- カスタム ユーザー インターフェイスを作成する (一部の管理機能だけを公開する、複数のレプリケーション トポロジをリモートから一元管理できるようにする、管理機能と同期機能を組み合わせるなど)。
- 既存の監視ツールを強化する (パブリケーションやサブスクリプションの状態をディストリビューター側で監視する機能を追加するなど)。
- Oracle パブリッシャーのサブスクリプションを管理または同期するカスタム アプリケーションを作成する。
- マージ サブスクリプションの同期時に実行されるビジネス ルールを独自に作成する。
- 新しいサブスクライバーを構成するときに繰り返し実行できる Transact-SQL スクリプトの生成。
SQL Server を使用すると、レプリケーション エージェントをプログラムで制御したり、レプリケーション トポロジをプログラムで管理および監視したりできます。 レプリケーションのプログラミングの詳細については、「レプリケーションのプログラミング概念」を参照してください。
このセクションにて
レプリケーションのプログラミング概念
レプリケーションを使ったアプリケーション開発の計画手順について説明します。
レプリケーション システム ストアド プロシージャの概念
システム ストアド プロシージャを使用して、レプリケーション トポロジでプログラムによるアクセスを開始する方法について説明します。
レプリケーション管理オブジェクトの概念
レプリケーション管理オブジェクト (RMO) を使用するための概念について説明します。 これは、SQL Server のレプリケーション機能をカプセル化するマネージド コード アセンブリです。
レプリケーションエージェント実行ファイルの概念
レプリケーション エージェントの実行可能ファイルの使用について説明します。